くらげのあしあと

くらげのあしあと

600円(税込)

ぼくたちの足跡だって、きっと残らないよ。

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水族館を出ても海の匂いがした。
この海にも、くらげはいるのかな。
少し海岸の近くへ行って、背伸びをして、海を見てみるけれど、くらげは見えない。
アキも海の方を見てる。アキの目はいつもどこか遠くを見てる。
ぼくはアキが見ているものを知りたかったけれど、ぼくにはアキが海のそばにいるのか海の中にいるのかさえわからない。

海を、夏を、夜を、揺蕩う少年たちの三つの会話からなる「くらげのあしあと」



その町は海の底にあった。
――海底の町でひとり暮らす青年と、そこへやってきた同い年の青年のお話「鯨のあとに」

カーは、ひとりでいることを選んでいるんだ。
世界で自分はひとりって顔をして。
これは悲しみだろうか怒りだろうか同情だろうか。どれとも似ているようで、どれとも違う。わっとせり上がってきた感情のまま手を伸ばしそうになって、すんでのところで思い留まる。
もしも手を伸ばしたら、もしも触れたら、……どうなるだろう?

仕様
文庫(A6)サイズ・カバー付、フルカラー
ページ数(本文)
80
印刷
オンデマンド
発行日
2018/06/10(第二版)
納期目安
ご入金確認後1営業日以内に発送
配送方法
購入数制限
なし
残り在庫
4冊
初回発売日 2018.06.10
最終納品日 2020.04.16

くらげのあしあと

600円(税込)

作家

古月玲

古月玲

こづきれい

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