画家の武内雄大は、そのカラフルな色づかいを特長に、絵画を構築する。生きていくなかで感じたことや印象、過去の記憶などをイメージとして具体化するなかで、武内の持ち味である自由奔放な筆遣いが浮き彫りになってくる。そこには多種多様な特徴を確認できるが、時に「犬」や「木」や「人」といった要素が見られることもあり、そういった要素が配されることによって、より作品を多彩に独創的に昇華させる。今回ポストカードとして完成した作品群は、そんな武内の面目躍如たる一面となっているはずだ。そんな武内の作品をひとことで言うと、「のびのびと　わがままに」　のびのびとすることと、わがままであることは表裏一体の関係にある。しかし、ここではよりポジティブな意味でそれらのキーワードを捉えるべきであろう。彼の筆運びはまるで世界を塗り替えていくように、現実と想像力のあいだを往還する。その力強さにも瞠目させられるのである。今回、ポストカードは、余計な装飾を排して、作品そのものが持つ自律性を尊重した。そこには国籍や民族を超えた、ポストカードという機能の普遍性の補強、また武内の絵画そのものの持つ力を直接的に受けとっていただけるという狙いがある。このポストカードがさまざまな局面で利用されることを願ってやまない。

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通信販売のほかでは、東京や大阪の一部の書店でしか取り扱っておらず、またこれらのポストカードは、来年フランス・パリで行われるビジュアル・ポエジィ・パリ展にて販売予定である。今回はそれに先行してのお披露目となる。ぜひ手に取っていただければ幸いである。