清貧秘書はガラスの靴をぶん投げる
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
1,300円
抽選受付中
お客に怒鳴られ、上司の怒鳴られる。
それが陽一の毎日だ。
しかも薄給、日々の必要経費を払えばいくらも残らない。
さらに給料日前で極度の空腹状態だった陽一は、カレーの匂いに釣られて喫茶店に入ってしまう。
バーコード払いできるだろと望みをかけて食事をするが、現金のみ。
食い逃げだと言えば、警察に捕まって会社を辞められるんじゃないか。
そんなことを考えていた陽一に店主は。
「皿洗いしてくれないか。
それでチャラにしてやる」
大柄強面だけど気の弱い元リーマンと、優しげだけれど実は喰えないアラ還店主のお話。