世界から世界へ飛び跳ねるように旅する存在。
渡り鳥ソーマ、傭兵ラビット、フリーター走馬小太郎。
様々な名を持つ彼は、
年代記にいずれの名も残さず、何もかもから解放されている。
だが自由であることは、同時に孤独であることを意味する。
歴史の表舞台に現れることはなく、
物語の主役として語られることもない。
そんな彼に敢えてスポットライトを当てた作品集。
題名は、山吹色外典。
或る雲上人が記す、ありえたかもしれない旅の記録。
いかなる世界からも拒絶され、
放浪を続けるしかなかった哀れな渡り鳥が、
最愛の想い人と過ごす宿り木を見つけるという、
ハッピーエンドの物語。
著者:秋山真琴
装幀:宵町めめ(くらやみ横丁)
判型:A6(文庫本)
頁数:208ページ
山吹色外典
1,100円(税込)