豆本『猫の事務所』宮澤賢治
花まめ書房
750円
購入可(ラス1)
1,760円(税込)
「あのね あさになったらププがりんごになってたの」
森の館で療養するちいさなルルは、〈双子の弟・ププ〉がいなくなってしまったと、世話係の侏儒に話します。
侏儒は承知しています。〈ププ〉は両親から離れて暮らすさみしいルルが古ぼけた手鏡の世界に見出した、架空の弟だと。
かわいそうなルルに同情こそすれ、ほんとうには受け取らずにいた侏儒。
そんなある日、ルルは行方不明になり……見つかった時、ルルはりんごと一緒でした。
侏儒の視点から語られる、奇妙な苹果(りんご)の魔法が連鎖してゆく、少し毒のあるおはなしです。
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◇絵 越後しの / 文・製本 かくら こう
◆毒のような苹果(りんご)にまつわる仄暗い幻想譚
◆仙台在住画家 越後しのさんの絵「愛みたいなものを」に感化されて生まれた物語
表紙:箔(銀・赤)※一冊ずつ箔の風合いが異なります。
本文:二色(家庭用インクジェットプリンター)
製本:糸かがり 角背 天地アンカット