豆本『怪人二十面相』江戸川乱歩
花まめ書房
3,000円
購入可
3,200円(税込)
芥川龍之介の『侏儒の言葉』を豆本に仕立てました。
芥川が、菊池寛の『啓吉の誘惑』を参照しろって注釈で書いていたので、『啓吉の誘惑』も豆本にしてお付けしました。だって読めって言ってるんだから、豆本にしなくっちゃ……
初めてこの文章を読んだときは、中学生でいろいろ悩んでいる頃で、自宅のトイレに置いてあったから、籠って読みましたが、すごく衝撃を受けたのを覚えています。
それこそ、人生の価値観が180度変わってしまうほど。
40になった今年、改めて読み返して、芥川という人物が、100年先の現在でも通用することに驚きを覚えるとともに、何かを粉々に打ち砕くハンマーみたいな文章だなって思い、こんな時代のクリスマスには、とってもふさわしい文章に思えたので、2024年のクリスマスは、こちらの豆本をプレゼントフォー・ユー
SNS……X(旧Twitter……ここまでが様式美)にて、アンケートを取らせていただいたところ、Aタイプが60%、Bタイプが40%票を獲得しました。
最初は一種類にするつもりだったのですか、両方作っても良いのではないかと、結局作りました。
初回納品数は、アンケート結果を反映させて、6:4になっております。
『啓吉の誘惑』には、表紙に群馬県は伊勢崎にて、大正から昭和初期に作られた伊勢崎銘仙を利用しました。
竹久夢二とか、谷崎潤一郎とか、言えば、ああいうやつです。
伊勢崎銘仙とは、糸を縦と横で別々に先に染めて、織り上げた結果模様が浮かび上がる織物で、裏表が同じ濃さで出るのが特徴です。
とんでもない超絶技巧ですが、友禅の方が着物としての格は高いため、絹布でも、どんなに豪華でも普段着にしかならず、皇居に着ていくことはできない着物になりますが、あるお金持ちは子供服を銘仙で仕立て、今のお金で600万円ほどだとか。
派手な柄は大阪を中心とした関西で好まれ、関東では落ち着いた……つまり地味な柄が好まれたため、華やかな伊勢崎銘仙はもっぱら関西で流通し、現在でも古布や古着は関西のお宅から出るそうです。
『啓吉の誘惑』は関東のお話ですが、ヒロインのお岸には華やかで明るい着物を着てほしかったので、こちらを選びました。
本文は、私がタイピングしたので、間違いがあったらすみません。
表紙はAIさんに頑張ってもらいました。
芥川作品の表紙は、これからもAIに頑張ってもらいます。