人魚のはなし
南風野さきは
495円
購入可
900円(税込)
書店の地下から、不思議な世界へのたびに出る、自分探しファンタジー
銀杏堂書店には裏の顔がある。 いまは使われていない地下書庫の、奥深くの開かずの扉。 一部の者しか通れないその先は、異界へ続いているという。
おとなしくしていてくれればいいものを、 あちら側はこちらに顔を出したくて仕方がないからさあ大変。 普通のくらしを守るため、門番は今日も異界へ渡る。
そんなこんなな中編ふたつ+αです。
●極彩の砂地
〈視えすぎる〉ことが悩みの青年・橘彦が、銀杏堂に迎え入れられるまでのお話。
会社に馴染めず、とうとうズル休みをしたその日、橘彦はふらりと入った近所の本屋にスカウトされる。
まずは見学を、と異界に連れて行かれた橘彦だが、彼らには別の思惑もあるようで……
一章 ある春の朝
二章 水晶眼
三章 厄災と祝宴
四章 黒と白
五章 粉々
●扉の前
銀杏堂の面々が橘彦におせっかいを焼く、箸休め的連作掌編。 テキレボアンソロ参加作品にちょっと加筆。
https://text-revolutions.com/event/archives/13210
●獣と宝石
数年後の橘彦が、若い子たちの引率をする話。
近頃、あちこちでやたらと〈門〉を開くヤツがいる。調査に乗り出した橘彦は、鍵となる少年少女に出会う。原因を探るため、三人はあちら側へ旅に出るのだが……
一章 結晶
二章 おとしもの
三章 塔
四章 竜宮
五章 星の人と炎の守り手