白昼社ファイ文庫。
極小レーベル白昼社から発行している、文庫本のシリーズです。
小説と詩歌がメインになっています。
桃の夢・M氏の幸福
660円(税込)
一生友だちだと思っていたあの子と私の、ぬいぐるみの物語。
夢のなかでは老いも無く病も憂も無く安らかでいられるから、
現実だなんてそんないつか死んでしまう物語は、問わないで。
・ももの夢
・桃の夢(詩)
・さよなら楓ちゃん
・M氏の幸福
・さようならしずるちゃん
を収録しています。
夢のなかで子どもの頃の友だちと過ごしていて、でも目覚めたらそれが誰なのか思い出せない。夢で空想の友だちを作っているのかも知れないけれど──でも、本当にいたんだと思う(「ももの夢」)
一生仲良しだと思い込んでいたあの子と私の、子うさぎと子ぶたのぬいぐるみの、話(「さよなら楓ちゃん」)
M氏の生涯の夢をみた。天才子役をかばい、しかし自身は更に孤高であった、私の大好きなM氏のこと(「M氏の幸福」)
一生仲良しだと思い込んでいたあの子と、最低な私と、それから幾つか、そしてこぶたバムセ、つまり愛情についての2020年疫病流行の年に書ける(「さようならしずるちゃん」)
「さよなら楓ちゃん」は別短篇集『ミルチリカル』にて、「M氏の幸福」は『文藝誌オートカクテル不条理』にてそれぞれ収録されていますが、本書に収録する形でぬいぐるみオムニバスとも云える、違う側面をお見せすることが出来る一冊となっています。
文庫判194頁
2020年12月初版
最終納品日 2022.10.31