これは二次創作か？　あるいはオリジナルなのか？

ドラキュラ伯爵や、カーミラ、ルスヴン卿といった古今東西の小説に登場する吸血鬼たちが登場します。
厳密には二次創作の範疇に入ると思われますが、限りなく一次創作に近い……二次創作らしくなさを目指しました。
「歴史小説風二次創作　短編吸血鬼小説集」
(初出のある小説は、どの作品も加筆修正を加えています）

序　　　現世への帰還　　

第一話　異形の花と旅人の物語　　　　 　　
十七世紀、植民地を獲得し、好景気に沸くオランダで起こった花にまつわる物語
(加筆まえ初出作品）
https://text-revolutions.com/event/archives/8921

第二話　Une nuit éternelle　　　　　
　十七世紀、それはガリレオの亡くなった年。フランスとイタリアの国境の山に立つ塔と、星を見る者の物語。原案・七輪さま

第三話　Hexennacht　　 　　　　　　　
　十九世紀末、オーストリア……曰くありげなサロンに集う者たち。ある男の野心が胎動し、物語が動き出す。ブラム・ストーカー「ドラキュラ」の創作前日譚

第四話　Halloween Night 　　　　　　　　　　
　二十世紀初頭、イギリス、ロンドン。人びとを震撼させた「あの事件」から二十年。ヘルシング教授たちに滅ぼされたと思われていた彼は……ブラム・ストーカー「ドラキュラ」創作後日譚

第五話　蠅取り紙に捧げるバラッド
　二十世紀初頭、館に閑居する男とその従僕との対話。蠅取り紙と、命にまつわる物語。

第六話　一九一七年の旅人たち
　一九一七年、世界を巻き込んだ大戦争のさなか、ロシアに起こった革命。
　その場に立ち会う人でない者たちの微かな足跡。

第七話　遙かなる道程 　　
　第一次大戦の終わり、故郷のインドで、男はかつて見た娘とそっくりの娘に出会うのだが。


第八話　復(かえ)らぬ歌
　二十世紀、第二次世界大戦のさなか、遠く北の地に在る支配者に翻弄される草原の民、カルムイク族を襲った悲劇。

第九話　一九八九年のピクニック
　二十世紀末、社会主義国家の「終わりの始まり」に立ち会う者たちの物語


付録　登場人物「原典」紹介（および「あとがき」)