豆本『孤島の鬼』江戸川乱歩
花まめ書房
4,000円
11.23 09時発売
770円(税込)
「あなたに足りないものは、サイダーみたいなものだと思います」
〈泣く方法を忘れた私〉に、突然現れた鳥がそう告げて、二人の暮らしが始まりました。
ひどく傷つくと、心は鎧をまとって、悲しみも喜びも同じく感じないようにさせてしまう気がします。
なんでもない日々が、いつしか特別な時間に変わってゆく、ある夏の31日間のおはなしを、愛でていただけたら幸いです。
◆本文について
とある女性の一ヶ月分の日記として、手書き風フォントを使用しました。
◆本のつくりについて
インクジェットプリンターで印刷し、紙を切り、糸でかがり、表紙を貼りました。
サイズは手のひらにおさまるほどですが、意外とずっしりしています。
羊羹を持ったときのような、ずしり感があると思います。四角いずしり感がチャームポイントの本だと思います。
表紙には、夏、海の色。
波頭、雲。その白で四辺を染めました。
他愛もない日々のおはなしです。日々のなかでふと気づくか気づかないかの何か。それを表紙の『7』のくりぬきで表しました。