ゆめかうつつかわからない(秋冬)
久慈川栞
900円
購入可
400円(税込)
男子大学生専用下宿『桧山荘』。
その周辺に集う人たちの日常は、大体いつも、まぬけで滑稽。
痛々しくも憎めない――そんな日々の欠片を切り取った短編集。
1.肉おばちゃんと僕 ――飯田聡史
午後6時、スーパーの精肉コーナーで繰り広げられる、
肉おばちゃんと飯田くんの半額肉を巡る戦い。その一部始終。
2.girls on the stage ――滝本綾
虚言癖のある女子高生の、ちょっと屈折気味な、恋に近い友情のお話。
3.我輩はセンパイである ――篠崎来人
公衆トイレ裏から聞こえてくる秘密の会話を耳にした小学生二人が
遭遇する、ちいさな出会い、勘違い。
4.電波女と夜の蝉 ――高谷祐一郎
夜中に飛び込んできた電波な女と一匹の蝉に振り回される大学生の、受難の一夜。
5.魔女の采配 ――武藤青司
家族を突然失った男性と、仕事&子育てで常にギリギリいっぱいな女性。
色々あった二人が過ごした、色々あったが故の十年の軌跡。
6.空気をソーダで割る方法 ――吉田直哉
道端で、女の子に猛アプローチを掛けられて困っているともだちを見かけたら、やっぱり、見てみないフリをする? それとも、助け舟を出す?
真夏に飲む冷たいソーダのような、しゅわっと爽やかな物語。