喫茶魔法使い読本
飯塚めり
500円
購入可
660円(税込)
天狗の会文芸部門分科会、今回のテーマはずばり「猫」! 猫に関する小説、漫画、エッセイ、コラムはもちろん、pixivで連載していた『黒猫探偵』も収録された豪華本。
第一作目「背筋を伸ばすだけでこんなに痩せるなんて」以来、背表紙にタイトルを入れる事が出来る厚みになりました。猫による、猫のための、猫恋しいネコスキーの本、そしてチーズ鱈を連想したくなる色合い。今も昔も人間にとって猫は被るものだと相場が決まっております。四十路のモヤモヤを肴に、猫とチーズ鱈本で花を咲かせる「ねこのはなし」です。
【収録作品】
(★は漫画作品です)
●『T公園猫事情』(日向まみお1000文字)
彼がT公園に居ついて十四、五年。老若男女に愛された地域猫・トーマスとの程よい距離感を保ったささやかな交流、そして別れの時がやってきて......。まみおさんの切なくてあたたかい名エッセイです。
●『レオの帝国』(ひぐま3600文字)
最後三行を読むまで着地点が予想不可能。喜怒哀楽、人間の原動力は一つじゃありません。レオの帝国の繁栄を祈らずにはいられない、ひぐまさんのうっかり信じてしまうシリーズ。今回も力強くホラを吹くぜ!
●『かんけい』(北中ねむ3900文字)
年賀状文化、そろそろ見直す時期じゃない?タイミングって本当何なんですかね。大体間違えます。ねむさんの「あれ?この人もしかしてあの時の?」と、うっすら繋がる郵便局。伝えるか伝えないかはあなた次第。
●『猫田猫実の考察』(岸本める5700文字)
古書市で猫田猫実が手にしたのは「ヌコとメコの用法・用量」。ネコが書いた本だというのだが、読めば読むほど何だか妙に身に覚えのある内容で......?! みんな大好き、めるさんワールドの開幕です。今回もシュールでイカれた奇想天外な展開で煙に巻かれます。
★『ねこねこ通信』(大庭あやこ)
●『思い出のツンツン草』(大庭あやこ)
心にしみる短編小説。野良猫時代のシュリ様の暮らしに思いを馳せて出来上がったこの作品、面白いのはもちろんだけど、あとがきまで合わせて読めば保護猫について色々と考えさせられます。ぜひ。
★『碁盤のスキマから』(サカトゲヨリオ)
「ネコっぽい?はじめて言われました」サカトゲさんの言葉のチョイスは本当良いトコ突いてきます。美味しい珈琲が飲めれば、些細な事はどうでも良いではありませんか。行きつけのお店が開いているだけで幸せなのです。第一話はこちら。
●『黒猫探偵』(15000文字)
ウェブで公開している黒猫探偵。いつか本にまとめようと思っていまして、今しかあるまいと一緒に収録。「ねこのはなし」は通常の天狗本二冊分のボリュームがあります。 久しぶりに読みかえすと、探偵と黒猫かなり長距離移動していました。依頼とは言え探偵って大変ですね。この地域の話が好き、と好みのお話があると良いなあと思いながらまとめました。