Destiny −微睡む夢に、重なる想い−
冴月希衣
800円
購入可
300円(税込)
時は幕末。ところは、江戸。掛川藩の中屋敷で中間(ちゅうげん)として働く十蔵(じゅうぞう)は、務めの傍ら、剣の稽古に励む日々を送っている。
「大切な者を護りたい。護れる者に、なりたい。今まで誰ひとりとして護れたことがない自分だからこそ、その為の“力”が欲しい!」
たったひとり残った家族、異母弟の宗次郎のため、鍛錬を続ける十蔵。その十蔵の前に、同じ後悔を持つ、ひとりの剣士が現れた。それは、息づく一挙一動に鮮血の緋色を纏わせた男――。
「惚れてもいいぜ」
「それはもう、とっくに」
原田左之助の押しかけ弟子、十蔵視点で幕末の江戸、上野戦争を描きます。