すべての樹木は光
風野湊
1,000円
購入可
500円(税込)
【忘れがたい風景たちへ。】
【幻想掌編集 / 文庫判 / オンデマンドフルカラー表紙 / 54P】
彼らは唯の夢だから、本当は何も語らない。
彼らは唯の夢であり、物語でも何でもない。
彼らは唯の夢だけど——
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本書は、著者の夢日記を元に創作された幻想掌編集です。
Twitterへ投稿した140字の夢日記から、当時見た夢を思い出し、ときには改変し、修飾して、忘れてしまった箇所は空想で繋ぎあわせながら、六つの掌編を書き起こしました。
いずれも厳密には夢そのものではなく、物語としては筋書きが曖昧で、詩と呼ぶには少々長すぎる。
おそらく最も近い言葉は「風景」なのだろうと思います。
<収録作品>
・砂漠と旅の話を
・春の光を塗り替える
・環世界の岸辺で二人
・聴衆は生きている
・だから自由のはずなのに
・だから自由にどこまでも
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何故そんなことを気にしたのか、夢の中のわたしは知らない。
分からない。気づきもしない。口元を見せて笑いあう、お客たちの誰に聞いても答えは返ってこないだろう。これは唯の夢、現実から遠く離れ、——すべてが自由であるはずの国。