神様はいない

  • 電子書籍(PDF/EPUB)

500円(税込)

愛 ★ 戦争 ★ 平和 ★ 


<STORY>

老舗の蕎麦屋・澤田屋に二階では、「受賞歴無し」「重刷無し」「トラウマ無し」の小説家・澤田キリコが打ち合わせを無視した作品を上梓しようとしていた。同じく一階では、長男である信一が新興宗教「自由の会」の勧誘を受けていた。その宗教は神様すら信じていなくていいという、あまりにもカジュアルな宗教だった。

身構えてしまうような、テロ、宗教、救い、自己表現、トラウマの飽和、愛の行方たちを、あくまで"東京の視点"でカジュアルに描き、身近まで手繰り寄せた意欲作。2009年9月、新宿シアターモリエールにて上演。劇評サイト、webワンダーランドに劇評掲載。

<作品解説>

『神様はいない』はニューヨークでテロが起きたことよりも、イラクで人質が捕まって、
みんながあれは「無いわ」って思った時期に書いた作品だった。今回のリメイクにあたって
物語やキャラクタたちは分解され解体され書き直して行くうちに、もはや完全な新作となった。跡形もほぼ無い。

"東京から見た神様”の視点を中心に、某宗教団体たちやテロにも触れるが、
登場人物の台詞で出てくる「カジュアル」を基調にしている。そのカジュアルをまといつつ、
いや、違うな、カジュアルでしかいられなくなってしまった人間たち(それは国籍を問わない)が、
それでも模索している姿を描きたかった。なにも蕎麦屋で、と思うことが蕎麦屋で起きている。


『片想い撲滅倶楽部』は「片想いって無駄な時間だよなあ」と傷ついてる自分がバカらしく
なって「無いわ」って思った時期に書いた作品だった。こちらも今回のリメイクに当たって、
「片想い撲滅キャンペーンを掲げた結婚相談所」という以外、完全な新作となった。跡形、無いっす。
いいのかな(笑)MUの十八番である漫画的な世界で成立する恋愛に挑んでいる作品でもあり、
こちらは愛と笑いに塗れながらも、からっぽ人間たちが人の幸せの為に右往左往している。

どちらも「人を救う」ために動いてるだけなのに、どんどん違う方へカーヴして行ってしまいます。
着地はもちろん、お互いほど遠い場所なのですが、ぼくにはそれが繋がっている気がしてなりません。

「文学」と「恋愛」と称したくなるような、そしてどこかが似ていて、どちらも決定的に違う、
アンビバレンツな双子のような公演です。

もし片方の作品が気に入られた方は、もう片方の作品も是非御覧ください。
嬉しくて悲鳴をあげちゃいます(劇場ロビーでチケットを販売しております)
また、MUは本当の「劇団ひとり」ユニットですので、今回もぼくが大好きな俳優とスタッフの方に
オファーしております。一期一会の組み合わせの妙と縁を楽しんで戴ければ幸いです。

総ページ数
113P
上演時間
60~90分
役者人数
6~9人
上演許可
応相談
初回発売日 2014.05.11

上演記録

【上演記録】
MU 長篇二本同時上演『神様はいない』/『片想い撲滅倶楽部』
2009年9月.10日─13日 新宿シアターモリエール
作・演出 ハセガワアユム

『神様はいない』出演 ※所属劇団は当時
小林至(双数姉妹) 寺部智英(拙者ムニエル) 長谷川恵一郎(くろいぬパレード)杉木隆幸 橋本恵一郎 芦原健介 カトウシンスケ(、、ぼっち)足利彩

同時上演『片思い撲滅倶楽部』出演 ※所属劇団は当時
堀川炎(世田谷シルク)佐々木なふみ(東京ネジ)石川ユリコ(拙者ムニエル)辻沢綾香(双数姉妹)大久保ちか(FuncAScamperS009)川本喬介(はらぺこペンギン)浅倉洋介(風琴工房)松下幸史(動物電気/乱雑天国)元吉庸泰(エムキチビート)成川知也

舞台監督:松澤紀昭 照明:河上賢一(La Sens)
音響:佐藤春平
舞台美術:袴田長武+鴉屋
演出助手:浜松ユタカ(動物電気)
宣伝美術:イシイマコト [united.]
フライヤー・舞台写真撮影:石澤知絵子
制作協力:林みく(karte)
企画/制作:MU

※公演パンフレットより転載


ごあいさつ

本日はご来場戴き、誠にありがとうございます。

まずはじめに。
ネタバレなど極端に遠慮したい方は、「作品解説」や「あらすじ」、「キャスト」の欄は終演後に御読みください。ぼくは演劇業界の「情報公開のし無さ加減」に違和感があるので、毎回あらすじと配役を載せてますが、これはいわゆる映画の予告編程度だと思ってください。読んでも全然問題ないです。

映画の予告編ほどの前情報すら一切知らないで鑑賞するケースがある「演劇」の方が、珍しいと考えてます。だからぼくは、最低限の予告編はアナウンスしたい。海外のミステリー小説を読んでて、外国人の名前だから判らなくなってしまい(笑)帯に書いてある登場人物表を見返すことなんてあると思う。ぼくもよくやる。しょっちゅうやる(笑)演劇のパンフレットにも、そういう役割があっていいと思ってるから、載せてます。長篇ですが、80分と"濃く"ぎゅっと進行致します。もし迷ったらいつでも、遠慮なくパンフレットを手に取って見てください。

また、本公演で使用されるタバコは健康上問題の無い薬品で統一しています。
ぼくはタバコを吸いませんが、あまりにもテレビや映画からタバコが消えているので、
それもどーなのかなーと煙を燻らせています。その反骨精神がMUの正体な気もしますし、
その煙は安全ですので御安心しつつ、どうぞ、ごゆっくり御覧ください。

ハセガワアユム(MU)



作品解説

『神様はいない』はニューヨークでテロが起きたことよりも、イラクで人質が捕まって、
みんながあれは「無いわ」って思った時期に書いた作品だった。今回のリメイクにあたって
物語やキャラクタたちは分解され解体され書き直して行くうちに、もはや完全な新作となった。跡形もほぼ無い。

"東京から見た神様”の視点を中心に、某宗教団体たちやテロにも触れるが、
登場人物の台詞で出てくる「カジュアル」を基調にしている。そのカジュアルをまといつつ、
いや、違うな、カジュアルでしかいられなくなってしまった人間たち(それは国籍を問わない)が、
それでも模索している姿を描きたかった。なにも蕎麦屋で、と思うことが蕎麦屋で起きている。


『片想い撲滅倶楽部』は「片想いって無駄な時間だよなあ」と傷ついてる自分がバカらしく
なって「無いわ」って思った時期に書いた作品だった。こちらも今回のリメイクに当たって、
「片想い撲滅キャンペーンを掲げた結婚相談所」という以外、完全な新作となった。跡形、無いっす。
いいのかな(笑)MUの十八番である漫画的な世界で成立する恋愛に挑んでいる作品でもあり、
こちらは愛と笑いに塗れながらも、からっぽ人間たちが人の幸せの為に右往左往している。

どちらも「人を救う」ために動いてるだけなのに、どんどん違う方へカーヴして行ってしまいます。
着地はもちろん、お互いほど遠い場所なのですが、ぼくにはそれが繋がっている気がしてなりません。

「文学」と「恋愛」と称したくなるような、そしてどこかが似ていて、どちらも決定的に違う、
アンビバレンツな双子のような公演です。

もし片方の作品が気に入られた方は、もう片方の作品も是非御覧ください。

(ハセガワアユム)

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