手品師と人魚
南風野さきは
660円
購入可
519円(税込)
新書判/52頁(表紙含)
ある大雨の日、鉄道がとまった夜。普段は電車通勤である青年が遅い時間であってもなんとか歩いて帰宅すると、玄関前にうずくまっている人影があった。それは、大雨のなか、流されそうになっていた子猫をたすけたはいいものの、帰宅する手段を失っていた、電車通学の男子高校生。家主のおにいさんと高校生とこねことカップ麺の日常譚(表題「ねこをかくまう」)の、いくつかの連作。そこはかとなく欧州っぽい、竜に供えられた青年のファンタジー。そこはかとなくアジアっぽい、血族の生業の最後に立ち会うことになった者のファンタジー。ほか、海の瓶詰めについてや四季廻る庭とたのしむ珈琲などなど、色々なジャンルの超短編・短編を9つ集めました。